選考方法


●入学試験

帰国生として受ける試験。その選考方法は以下の3つに大別される。

 

(1) 別日程の特別試験を実施

一般入試とは別に、帰国生入試「専用」の日程・内容で行われる。

選考内容で多いパターンは、「国語、算数」の2教科、または、「国語、算数、英語」の3教科の教科試験に、「面接」や「作文」を加わったものだ。

また、数は多くないが、教科試験は「英語」の1教科のみ、「教科試験は行わない」という学校も。その場合、「作文」と「面接」、もしくはどちらか1つが課されることが多く、ときには「適性試験」が行われる。

 

(2)合格基準を特別に設定

一般入試と同じ日程・内容だが、選考にあたっては、帰国生であることに配慮がある(合格基準点を低めに設定するなど)。

 

(3)一般入試とほぼ同一

帰国生枠自体はあるが、一般入試とまったく同じ日程と内容で実施される。合格基準に関しては、多少の配慮がある。

 

 

●編入学試験

編入学試験の多くは、以下の方法で選考される。

 

(1) 3教科(国語、数学、英語)+面接

主流パターン。これに「作文」が加わることもある。

 

(2)英語(教科試験やエッセイなど)+面接

英語圏の現地校やインターナショナルスクールに通っていた生徒、つまり「英語による学校教育を受けてきた生徒」を意識した内容で行う。 TOEIC®など外国語能力試験のスコアを評価の対象にする学校もある。

 

時期と募集人数

●入学試験

【時期】

多くは2月の一般入試に先駆けて「11月」から始まり、「2月中旬(ごく数校は3月)」まで続く。中学段階の帰国生入試の場合、受験の1、2年前に帰国して、受験準備をしている子どもも多くいる。保護者がサポートする部分も多く、 綿密なスケジューリングが“肝”となるだろう。

 

【募集人数】

「定めず」、「若干名」というように明示しない学校が多い。

 

●編入学試験

【時期】

「9月編入」に向けての1学期末(7~8月頃)と、「4月編入」に向けての3学期末(3月頃)に集中している。  

また、数は少ないが、「1月編入」に向けて2学期末(12月頃)に実施したり、試験を「随時実施」してくれる学校もある(実際の編入時期は、「随時」や、「学期の開始から」とさまざま)。 ただし、編入学試験は「欠員募集」であることが多いため、実施されない年度もある。また、実施することが決まったとしても、募集要項が募集時期ギリギリにならないと決まらないことも多い。

たとえば、9月編入用なら、6月頃に出願書類を入手し、7月に試験を受けるという具合だ。対策としては、とにかく日頃から志望校を調査しておき、帰国のタイミングが突然来てもすぐに動けるようにしておくことだろう。また、公表は していなくても、個別に相談すれば特別に実施してくれることもある。

 

【募集人数】

「欠員分」、「若干名」など明示しない学校が大半だ。一定人数を各学年で定期的に募集する学校はかなり少ない。また募集学年は1、2年生が主で、3年生を対象にする学校は極めて少ない。

 

出典: 帰国便利帳web