帰国子女の入試に必要な書類は


帰国枠入試と出願書類

 

夏休み中に本帰国する方の中には、帰国枠入試に備え帰国前に何か準備をしておくべきことがあるのではと不安に思っている方も少なくないと思われます。そこで今回は、帰国枠入試の条件の一部(海外での滞在年数と帰国後の滞在制限)と帰国枠入試を受けるために必要な書類を、主な帰国子女受け入れ校について表にまとめました。以下には、帰国枠入試に向けて、帰国前に用意しておくべきものや注意点をお伝えします。

 

〈帰国前に用意すべきものと注意点〉

帰国枠入試を行うほとんどの学校では、出願手続きの際に、在籍した学校の成績の提出を求めています。

 

提出する成績は、

高校受験の場合には、中一~中三相当の三年分、

中学受験の場合には学校によりまちまちで、小学校全過程分というところもあります。

 

なお、これらの成績表は厳封することとしている学校が少なくありません。

現地校またはインターナショナルスクールに在籍した場合には、学校側にお願いしないと厳封(校章が入った封筒に入れ、封の上に学校のスタンプを押印または署名)してはもらえませんので注意が必要です。

また現地校またはインターナショナルスクールの成績証明書には、学校長の公印または署名が必要です。

さらには、成績証明書には、成績の他に授業出席日数が書かれている必要があります。授業出席日数が書かれていない場合には、授業出席日数がわかる用紙を作成してもらうようにしましょう。

 

その他、現地校またはインターナショナルスクールに通っていた場合には、出願手続きの際に通学校の学校案内の提出を求めるところがありますので、帰国前に数部学校から入手しておくとよいでしょう。

また、校長先生や教科の先生による推薦書を任意で提出できる学校があります。帰国してから書いていただくようお願いするのは容易なことではありませんので、よいコメントをしてくれそうな先生がいれば帰国前にお願いしましょう。

 

〈志望校の検討は早めに〉

帰国前に大まかでもよいので志望校の検討はしておきたいところです。帰国枠は使えるのかどうか、入試科目は何か、出願に必要な書類はどんなものなのかなど、事前に知っていれば帰国後も慌てることがないからです。なお、この検討は小四や中一でも早過ぎることはありません。

 

〈重要書類は手荷物に〉

出願の際に必要になる学校の成績や英検などの資格証明書類は、紛失するわけにはいきません。引っ越しの際には、発送品にするのではなく、手荷物として肌身離さず持ち帰るとよいでしょう。

 

出典: イギリスはロンドンの塾 海外の学習塾はJOBAへ

 

 


日本に帰国です。現地校の退学手続きと、日本へ持ち帰る書類について教えてください。

 

 

退学手続きはオフィスで簡単に。 

書類は学年によって異なります

 

《現地校の退学手続き》 

基本的に、退学で必要なことは、学校から借りていた教科書を返すことだけです。返却先は、先生・オフィス・図書室の担当者と、学校によって異なります。 

 

しかし、発行してもらう書類の準備に時間がかかる場合もありますので、退学予定が決まったら、まず学校のオフィス(事務室)で手続きについて聞いてください。 

 

 

《日本へ持ち帰る書類》 

日本の学校に入学・編入する時に必要な書類は、帰国時の学年などによって異なります。 

●義務教育段階の小・中学校の場合:

必ず持ち帰らなければならない書類はありませんが、念のために、次に説明する書類の1と2をもらっておいてください。

しかし、帰国後に中学や高校の入学試験や編入試験を受験予定の場合は、1~3の書類を必ず持ち帰ってください。 

 

●高校に編入の場合:1~3は必ず用意してください。 

 

●帰国子女大学入試を受験の場合:3を用意してください。 

 出願に使う場合は、学校発行の書類は、学校の名前の入った便せん(Letterhead)に記入したものを、学校の封筒に入れ、厳封(seal)したものが、原則として正式な書類となります。個人的に発行してもらう書類も、 この形式に準じてください。 

 

1.在学証明書(school certificate) 

子供が、その学校に通っていた期間を証明する書類です。 

学校の便せんに、お子さんの名前・生年月日とその学校に通っていた期間(入学日と退学日)を記入してもらってください。 

 

2.成績証明書(transcript) 

子供が学校で勉強した科目とその成績が記載された「正式な成績証明書(official transcript)」です。 

 

アメリカの小学校や中学校は、日本の学校のように、法律で定められた「卒業資格」を与えないので、正式な記録の作成・保管が必要ありません。児童・生徒の学習記録は、家庭に送られてきた成績書類(Progress report, Report card)だけです。これらの書類のコピーが、児童生徒1人1人のファイルに入れられて、学校に保管されています。 

 

ご家庭で、これらの書類を大切に保管しておられるとは思います。しかし、見つからない場合や入試出願の予定のある場合は、学校のオフィスに出向き、これらの書類のコピーを発行してもらうように、お願いしてみてください。「正式な成績証明書はない」と言われる場合もあります。 

 

中学や高校の入試出願では、普通、過去3年分の成績が必要です。現在の学校で3年間学んでいない場合は、前の学校の成績も証明してもらうことになりますが、「前の学校のことはわからない」との答えが返ってくると思います。その場合は、現在の学校分だけを発行してもらい、足らない学年の分はご家庭で保管している成績のコピーを受験校に提出します。 

 

高校の場合は、高校卒業資格を発行するため、履修クラスや成績の記録・管理は法律で決められています。そのため、正式な成績証明書を学校の事務で発行してもらえます。 

 

この証明書とは別に、各先生の手書きでも良いので、退学日までの成績を記入した書類をもらっておくことをすすめます。 

 

3.推薦書(recommendation) 

子供の学校での勉強・生活態度を、子供を個人的に知っている人に書いてもらう手紙形式のものです。子供が親しい学校の先生3名くらいに個人的にお願いしてみましょう。適当な先生が見つからない場合は、スポーツのコーチや習い事の先生など、子供の様子を詳しく書ける現地の人たちにもお願いしてみてください。 

 

 

《学校生活の記録》 

アメリカの学校では、児童・生徒の学業や活動の記録はファイル(Accum File)に記録・保管されています。このファイルは、子供の転校や進学に合わせて学校間を移動します。しかし、日本の学校へ送られることはなく、いずれ廃棄処分になります。 

 

このファイルをもらえないか、オフィスで丁寧に聞いてみてください。学校により、問題ない書類だけを渡してくれる場合があります。